Japanese
English
症例報告
Verrucous hemangioma(疣状血管腫)の1例
A case of verrucous hemangioma
笹本 聖人
1
,
伊藤 宏太郎
1
,
今福 信一
1
,
中山 樹一郎
1
Kiyohito SASAMOTO
1
,
Kotaro ITO
1
,
Shinichi IMAFUKU
1
,
Juichiro NAKAYAMA
1
1福岡大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Fukuoka University Faculty of Medicine, Fukuoka, Japan
キーワード:
verrucous hemangioma
,
疣状血管腫
,
被角血管腫
,
リンパ管腫
Keyword:
verrucous hemangioma
,
疣状血管腫
,
被角血管腫
,
リンパ管腫
pp.126-129
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204301
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要約 53歳,男性.幼少時より左アキレス腱部に黒褐色結節を認め,外的刺激による増大縮小を繰り返していた.初診時,同部に直径3.5×2.5cm,高さ0.7cmの暗赤色で,表面粗糙な疣状の広茎性結節を認めた.臨床的に被角血管腫,リンパ管腫を疑い,全身麻酔下にて切除した.病理組織学的に角質の増殖,表皮の乳頭腫状肥厚,真皮乳頭層から皮下組織の増生,拡張した脈管を認めた.免疫組織化学染色で,増生した脈管はCD34(+),D2-40(−)であった.以上よりverrucous hemangiomaと診断した.拡張した血管が真皮乳頭層に限局する被角血管腫と比較して,切除時の下床の切除深度が異なり,不十分な切除での再発のリスクがあるため,慎重な鑑別を要すると考える.
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