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特集 膵・胆道周囲の腫瘤性病変―後腹膜を中心に
膵・胆道周囲の腫瘤性病変
血管腫・リンパ管腫
Intraabdominal Hemangioma and Lymphangioma
西村 浩
1
,
廣瀬 靖光
1
,
長田 周治
2
Hiroshi NISHIMURA
1
,
Yasumitsu HIROSE
1
,
Shuji NAGATA
2
1福岡県済生会二日市病院放射線科
2久留米大学医学部放射線科
1Department of Radiology,Fukuoka-ken Saiseikai Futsukaichi Hospital
2Department of Radiology,Kurume University School of Medicine
キーワード:
血管腫
,
リンパ管腫
,
MRI
Keyword:
血管腫
,
リンパ管腫
,
MRI
pp.735-742
発行日 2006年11月15日
Published Date 2006/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100227
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血管腫,リンパ管腫が膵・胆道周囲に発生する頻度は,軟部発生に比してかなり稀であるが,良性の原発性腸間膜腫瘍に絞れば,リンパ管腫が約30%,血管腫が約15%と頻度は比較的高い.軟部発生と比べると腹部では両腫瘍共に毛細管型がほとんどみられないこと,比較的大きくなってから発見されることなどが異なる点である.また,画像所見は軟部発生の場合とほぼ同様であるが,腹部領域では発生部位の特定を含め隣接する臓器特有の疾患との鑑別が難しいことなどより,術前に診断できる症例はかなり少ないのが現状である.
診断にあたっては,多房性の囊胞の際はリンパ管腫,MRI T2強調像で著明な高信号で造影効果を有する充実性の場合は血管腫の可能性を常に考慮することが肝要である.
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