Japanese
English
症例報告
ランサップ® 800に含まれるアモキシシリンとランソプラゾールによる薬疹の1例
A case of drug eruption due to amoxicillin and lansoprazole in LANSAP® 800
渋谷 倫太郎
1
,
原本 理恵
1
,
井形 華絵
1
,
大谷 稔男
1
Rintaro SHIBUYA
1
,
Rie HARAMOTO
1
,
Kae IGATA
1
,
Toshio OHTANI
1
1倉敷中央病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kurashiki Central Hospital, Kurashiki, Japan
キーワード:
Helicobactor pylori
,
ランサップ® 800
,
薬剤リンパ球刺激試験
,
パッチテスト
,
内服試験
Keyword:
Helicobactor pylori
,
ランサップ® 800
,
薬剤リンパ球刺激試験
,
パッチテスト
,
内服試験
pp.33-37
発行日 2015年1月1日
Published Date 2015/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204275
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要約 34歳,男性.Helicobacter pylori(H. pylori)の除菌目的でランサップ®800を処方され,内服5日目に39℃の発熱や下痢が出現した.さらに4日後には四肢に掻痒を伴う紅斑が生じ次第に全身に拡大したが,プレドニゾロン(PSL) 30mg/日の内服で治癒した.ランソプラゾール,アモキシシリン,クラリスロマイシンの薬剤リンパ球刺激試験(drug-induced lymphocyte stimulation test:DLST)はランソプラゾールのみ陽性で,パッチテストはアモキシシリンのみ陽性だった.ランソプラゾールとアモキシシリンの内服試験は2剤とも陽性だった.H. pyloriの除菌治療による薬疹の原因薬剤はアモキシシリンの頻度が高いが,DLSTが陰性でパッチテストによりアモキシシリンと判明する例が少なくない可能性がある.また,アモキシシリンが原因薬剤のときは,ランソプラゾールも同時に原因薬剤となる例が存在することを念頭に置くべきであると思われた.
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