Japanese
English
原著
線状強皮症の1例—病変部線維形成への肥満細胞の関与について
A Case of Linear Localized Scleroderma--Influence of Mast Cell Infiltrations on Fibrosis in the Involved Skin
武田 孝爾
1
,
浜崎 洋一郎
1
,
籏持 淳
1
,
植木 宏明
1
Koji TAKEDA
1
,
Youichirou HAMASAKI
1
,
Atsushi HATAMOCHI
1
,
Hiroaki UEKI
1
1川崎医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Kawasaki Medical School
pp.419-423
発行日 1987年5月1日
Published Date 1987/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203658
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28歳男性に生じた線状強皮症の1例を報告する,約10カ月前より左大腿内側から下腿伸側にかけて帯状の褐色硬化局面が徐々に出現してきた.検査成績で抗核抗体,抗DNA抗体,LEテスト(+),RA (+)などの免疫血清学的異常を伴っていた.病変皮膚の肥満細胞数は反対側の正常皮膚より増加していた.さらに病変および正常皮膚より線維芽細胞を培養し,コラーゲン合成能を測定したところ,病変部由来細胞に著明な充進を認めた.本症例の皮膚病変の形成には免疫血清学的異常に加え,肥満細胞が関与している可能性が示唆される.
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