Japanese
English
症例報告
3本の線状病変を認めた剣創状強皮症の1例
A case of linear scleroderma with three lesions on the forehead
有川 順子
1
,
石黒 直子
1
,
川島 眞
1
Junko ARIKAWA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University
キーワード:
線状強皮症
,
剣創状強皮症
,
多発性病変
Keyword:
線状強皮症
,
剣創状強皮症
,
多発性病変
pp.244-246
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100539
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9歳,男児.前額髪際より右鼻背にかけて幅8mmの線状の紅斑を認め,その右方にも同様の紅斑を認めた.臨床検査所見では一般・免疫ともに異常はない.病理組織学的所見では,真皮全層の血管,付属器周囲と脂肪組織にも稠密なリンパ球浸潤を認めた.膠原線維の明らかな膨化や増生はなかった.線状強皮症のなかでも,いわゆる剣創状強皮症の紅斑期例と診断し,プレドニゾロン0.6mg/kg/日の内服を開始した.線状の脱毛巣を残すものの硬化,陥凹はなく治癒し,5か月で内服を中止した.線状の脱毛巣は3本確認され,うち1本は先行する紅斑は明らかではなかったが,3本の線状病変を認めたものと考えた.
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