Japanese
English
原著
免疫学的異常を伴ったWeber-Christian病の1例—螢光抗体法所見について
A Case of Weber-Christian Disease Associated with Immunological Abnormalities, with Special Reference to Immunofluorescence Findings
岩月 啓氏
1
,
田上 八朗
1
,
山田 瑞穂
1
Keiji IWATSUKI
1
,
Hachiro TAGAMI
1
,
Mizuho YAMADA
1
1浜松医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine
pp.757-762
発行日 1980年8月1日
Published Date 1980/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202281
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遅延型免疫反応低下と螢光抗体法により病変部に補体の沈着が検出されたWeber-Christian病の1例を経験した.PPD,カンジダ抗原,SK/SD,PHAの皮内反応は陰性または弱反応を呈し,DNCB皮膚感作試験は一旦成立したが陰転した期間もあり変動を示した.末梢リンパ球減少とEロゼット形成細胞の低率が認められた.螢光抗体法では,病変部血管壁,毛嚢周囲,真皮表皮境界部にC1q,C3の沈着を認め,ヒスタミン注射部には,血管壁にIgM,C1qの沈着がみられた.間接法では,患者血清中の流血抗体の存在を疑わせる所見を得た.
本症の病因として,細胞性免疫低下と並んで液性免疫の異常が関与している可能性がある.また,relapsing polychondritisとの病因的類似性もあると思われる.
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