印象記
トピックスあれこれ—第15回国際皮膚科学会
小川 秀興
1
1順天堂大学医学部皮膚科教室
pp.326-328
発行日 1978年4月1日
Published Date 1978/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201883
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メキシコの新しい流れ
5年毎に開かれる国際皮膚科学会は,過去5年間にある程度のまとまりを見せた学説とか,対立点の浮彫りにされれ見解,新しい学説とかを提示し,生の意見を交換し合うところに意義があるものと思われる.その意味で,Special lecture・Topicsof current interest・Symposia・Workshipだけでも60以上用意された第15回会議の企画は誠に適切であつたと思われる.項目上は多少総花的で,その全てに興味を持たれる向きには各会場をいくら右往左往してもその1/10の聴講も不可能であつた恨みはあるが,実際にその分野を研究されている人々には小グループでの意見交換上極めて有意義であつたと思われるからである.
メキシコ国際学会は多分にアメリカ式様相の強いものと見受けられた.Topicsを報告せよとの過大な重責を担つた筆者は,学会のもうひとつの重大な目的である懇親と観光もそこそこに空気の薄いメキシコの階段を上下し,右往左往したのは,まさに最大の恨みであつた.
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