印象記
メキシコかけある記—第15回国際皮膚科学会
新村 真人
1
1東京大学医学部皮膚科教室
pp.323-325
発行日 1978年4月1日
Published Date 1978/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201882
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参加の多かつた西独,日本意外に少ない米国
第15回国際皮膚科学会は,昨年の10月16日より21日までの6日間,メキシコ・シティーで行われた.東京からバンクーバー経由の直行便で15時間以上,時差が10数時間もあるうえに,当地は,海抜2,200mの高地にあり,はじめの数日間は,なかなか体調のととのわなかつた先生方も多かつたようである.季節は,昼間はやや暑いが,夜はうすいコートが必要といつた,ほどよい頃であつた.
日本からの国際学会への参加者も,ワシントン,ミュンヘン,ベニスと回を重ねる毎に増え,今回は,同伴の御婦人方を含めて,300人を越えた,国別の参加者数からいえば,ドイツの方がわずかに多く,日本が第2位,米国は隣国であるにもかかわらず,約200名と少なかつた.学会プログラムの上で,アメリカが大きな役割を演じていたにもかかわらず,このように参加者が少なかつたのは,開業医などの参加があまりなかつたためではないかと考えられ,国際学会というもののあり方を考えさせられた.
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