Japanese
English
原著
乳房外ページェット病の1例
A CASE OF EXTRAMAMMARY PAGE'T DISEASE
江上 和也
1
,
石野 八州子
1
,
前島 和樹
1
,
堀 真
1
,
西本 勝太郎
1
Kazuya EGAMI
1
,
Yasuko ISHINO
1
,
Kazuki MAEZIMA
1
,
Makoto HORI
1
,
Katsutaro NISHIMOTO
1
1長崎大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nagasaki University School of Medicine
pp.985-990
発行日 1976年12月1日
Published Date 1976/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201673
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72歳の男性の外陰部に生じた乳房外ページェット病の1例について報告するとともに,ページェット細胞の電顕的所見を中心に若干の文献的考察をおこなつた.
病理組織学的には,ほぼ表皮基底層に一致して,周辺の有棘細胞にくらべ大型で明るい細胞質を有するページェット細胞が多数みられた.ページェット細胞はジアスターゼ抵抗PAS陽性,アルシャンブルー染色陽性であつた.
電顕的にはページェット細胞は,ほぼ次の如き所見を呈した.1)ページェット細胞は大型で,電子密度の低い細胞質を有する.2)トノフィラメントはほとんどみられない.3)デスモゾームの発育が悪い.4)小胞体,ミトコンドリア,グリコーゲン顆粒を細胞質に多数みとめる.5)ゴルヂ装置の発育が良好である.6)分泌顆粒と思われるものをみとめる.
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