Japanese
English
原著
Malignant Cellular Blue Nevusの1例
A CASE OF MALIGNANT CELLULAR BLUE NEVUS
堀 真
1
,
前島 和樹
1
,
西本 勝太郎
1
Makoto HORI
1
,
Kazuki MAEJIMA
1
,
Katsutaro NISHIMOTO
1
1長崎大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nagasaki University School of Medicine
pp.111-115
発行日 1975年2月1日
Published Date 1975/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201391
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要約 45歳女性.初診の3年前に,第Ⅵ〜Ⅶ胸椎のすぐ左側に,3×1.5cm大の地図状の紫褐色斑を生じ,時に瘙痒,疼痛があつた.掻破により,同部は糜爛を呈し,かかる状態が1年続く,その後,この糜爛面に一致して,半球状,表面平滑な淡紅色の腫瘤を形成し,最近,急速に増大傾向を示し,直径1cmの大きさとなる.初診時,右腋窩部に拇指頭大の硬い腫瘤をふれる.悪性黒色腫を疑い,全摘出する.組織学的に,腫瘤はほとんど真皮全層を占め,境界明確である.表皮は萎縮を示すも,直接,腫瘍とは接続しない.腫瘍細胞は異形性のある紡錘形細胞と,明るい細胞質をもちリンパ球様の小さな濃い核をもつものとの二種類を認め,これらが波状構造を呈して配列する.メラニン染色でこの腫瘍細胞内に少量のメラニン顆粒が認められた.
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