Japanese
English
原著
天疱瘡における2,3の免疫学的知見
IMMUNOLOGICAL ASPECTS IN PEMPHIGUS
菅原 信
1
,
原田 敬之
1
,
真海 文雄
1
,
西川 武二
1
,
籏野 倫
1
Makoto SUGAWARA
1
,
Takashi HARADA
1
,
Fumio MAUMI
1
,
Takeji NISHIKAWA
1
,
Hitoshi HATANO
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.147-153
発行日 1976年2月1日
Published Date 1976/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201555
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最近当科を受診した3例の天疱瘡患者(尋常性天疱瘡,落葉状天疱瘡,紅斑性天疱瘡各1例)の経過概略を報告するとともに,免疫学的検索にて得られた2,3の知見を報告した.すなわち,3例においてその血清抗表皮細胞間抗体(天疱瘡抗体)を経時的に数回にわたつて検索し,その抗体価は皮疹の消長とほぼ平行して推移するという結果を得た.またこの抗体の免疫グロブリンクラスはIgGで,血清の補体不活化および人赤血球(A型,B型)による吸収後もその抗体価は不変であつた.また1例においては細胞免疫能の低下が疑われる結果を得たので併せて報告した.さらに天疱瘡と他の免疫異常について若干の文献的考察を加えた.
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