Japanese
English
原著
サルコイドージスの1例
A CASE OF SARCOIDOSIS
吉江 治彦
1
,
畠山 正
2
Haruhiko YOSHIE
1
,
Tadashi HATAKEYAMA
2
1信州大学医学部皮膚科学教室
2信州大学医学部眼科学教室
1Department of Dermatology, Shinshu University School of Medicine
2Department of Ophthalmology, Shinshu University School of Medicine
pp.587-594
発行日 1973年7月1日
Published Date 1973/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201171
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症例は23歳女子,耳下腺腫脹,眼のブドウ膜炎を伴い両側下腿に不規則な網状を呈する暗赤紫色紅斑が発生,表面に鱗屑を付着し,浸潤を軽度に触れる.組織学的に真皮全層ならびに皮下組織内に境界鮮明な類上皮細胞肉芽腫が散在している.ところにより癒合も見られるが,概して小型の肉芽腫よりなる.また肉芽腫により線維芽細胞の増生も見られる.BHL陽性,ツベルクリン反応偽陽性,Kveim反応陽性.治療はステロイド剤の結膜下注射および点眼が行なわれた.約9カ月後視力は回復し皮疹は消褪した.福代は皮膚サルコイドを結節型,局面型,ビマン浸潤型,皮下型の4型に分類している.本例は強いて分類すれば局面型に属すると思われるが,その臨床像,組織像は従来の局面型とは異なる特殊なものである.
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