Japanese
English
原著
ナッツアレルギーの7例におけるマイクロアレイ法を用いたアレルゲンコンポーネントの検討
Seven cases of nuts allergy: Examination of allergen components by microarray method
足立 厚子
1
,
竹森 千尋
1
,
指宿 千恵子
1
,
佐々木 祥人
1
,
干谷 奈穂
2
,
上田 正登
3
Atsuko ADACHI
1
,
Chihiro TAKEMORI
1
,
Chieko IBUSUKI
1
,
Yoshihito SASAKI
1
,
Naho HOSHITANI
2
,
Masato UEDA
3
1兵庫県立加古川医療センター皮膚科
2ほしたに皮膚科
3うえだ皮フ科クリニック
1Division of Dermatology, Hyogo Prefectural Kakogawa Medical Center, Kakogawa, Japan
2Hoshitani Dermatology Clinic, Himeji, Japan
3Ueda Dermatology Clinic, Kakogun, Japan
キーワード:
ナッツアレルギー
,
貯蔵蛋白
,
感染特異的蛋白質(PR-10)
,
アレルゲンコンポーネントマイクロアレイ法
,
ImmunoCAP®ISAC
Keyword:
ナッツアレルギー
,
貯蔵蛋白
,
感染特異的蛋白質(PR-10)
,
アレルゲンコンポーネントマイクロアレイ法
,
ImmunoCAP®ISAC
pp.762-769
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104119
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要約 ナッツ摂取後のアレルギー症状とナッツをすりつぶした液を用いたプリックテスト陽性で診断したナッツアレルギー7例を経験した.原因となったナッツは全例が複数で,クルミが最も多く6例,カシューナッツ4例,アーモンド3例,ピーナッツ2例,ピスタチオ,ヒマワリの種,五味子,ゴマ,クリ各1例であった.口腔アレルギー症候群(oral allergy syndrome:OAS)から始まるものが5例,蕁麻疹を伴うものが3例,顔面腫脹2例,呼吸困難や下痢など全身症状合併が4例で重症例が多かった.アレルゲンコンポーネントマイクロアレイ法により4例は2Sアルブミン,7Sグロブリン,11Sグロブリンなど貯蔵蛋白の関与が推察され,1例のみハンノキ花粉との交叉による感染特異的蛋白質(PR-10)によるOASが疑われた.残り2例は既知の抗原は陰性で,未知の抗原の関与が疑われた.6例は原因ナッツの摂取禁止のみで,花粉からの交叉の1例は原因ナッツ,果物および豆乳の摂取禁止で再発はない.
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