Japanese
English
症例報告
当院にてプリックテストを施行した小児ナッツアレルギーの6例
Six pediatric cases of nut allergy patients who underwent prick test in our hospital
岡谷 真希
1
,
峠岡 理沙
1
,
益田 浩司
1
,
土屋 邦彦
2
,
加藤 則人
1
Maki UMEDA-OKATANI
1
,
Risa TAMAGAWA-MINEOKA
1
,
Koji MASUDA
1
,
Kunihiko TSUCHIYA
2
,
Norito KATOH
1
1京都府立医科大学皮膚科
2京都府立医科大学小児科
1Department of Dermatology, Kyoto Prefectural University of Medicine, Kyoto, Japan
2Department of Pediatrics, Kyoto Prefectural University of Medicine, Kyoto, Japan
キーワード:
ナッツアレルギー
,
プリックテスト
,
血清特異的IgE抗体価
,
経口負荷試験
,
アレルギーコンポーネント
Keyword:
ナッツアレルギー
,
プリックテスト
,
血清特異的IgE抗体価
,
経口負荷試験
,
アレルギーコンポーネント
pp.201-206
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206594
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 当院にて2015年1月〜2019年4月に,ナッツアレルギーに対しプリックテストを施行した小児の6例について報告する.うち2例は経口負荷試験も実施した.患者の内訳は男児5例,女児1例で,年齢は1〜14歳(中央値:9歳).合併症はアトピー性皮膚炎4例,気管支喘息3例,アレルギー性鼻炎2例であった.プリックテスト陽性率はピーナッツ3/4(75%),カシューナッツ3/5(60%),アーモンド2/6(33%),マカデミアナッツ4/4(100%),クルミ0/3(0%),ピスタチオ3/4(75%),ヘーゼルナッツ1/3(33%),ピーカンナッツ1/1(100%),ココナッツ1/2(50%),ジャイアントコーン0/1(0%),栗0/1(0%),ブラジルナッツ0/1(0%),プリックテストの結果と血清特異的IgE抗体価は相関した.また,6例すべてが複数のナッツにプリックテストで陽性を示したため,症状を起こしたナッツを含め複数のナッツを精査することが大切である.ナッツ類への感作例では盲目的に除去を指示するのではなく,血清特異的IgE抗体価,プリックテスト反応を評価し,経口負荷試験を実施することによって,除去が必要か正しく判断することが大切である.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.