綜説
口腔アレルギー症候群(花粉-食物アレルギー症候群)とアレルゲンコンポーネント
近藤 康人
1
1藤田保健衛生大学 医学部小児科
キーワード:
Allergens
,
IgE
,
血清学的検査
,
鑑別診断
,
Fibrin
,
口腔アレルギー症候群
,
花粉・食物アレルギー症候群
Keyword:
Allergens
,
Diagnosis, Differential
,
Fibrin
,
Immunoglobulin E
,
Serologic Tests
pp.403-410
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2017234580
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口腔アレルギー症候群(OAS)と血中抗原特異的IgE抗体検査(アレルゲンコンポーネント診断を含む)について解説した。OASは口腔内に限局した即時型のアレルギー症状で、食物アレルギーの特殊型に分類される。新鮮な果物や生野菜などを食べたときによくみられ、患者の多くが花粉症を有していることから、花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)ともよばれる。主要な原因アレルゲンとしてBet v1ホモログが知られている。一方、アレルゲンコンポーネントを含む血中抗原特異的IgE抗体検査はアレルギー診療に欠くことができない検査である。OASの診断において、今後は粗抽出抗原とコンポーネントとを組み合わせることにより診断精度の向上が期待される。昨今、Bet v1ホモログのひとつである大豆コンポーネントGly m4が測定できるようになった。
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