Japanese
English
原著
魚アレルギーの7例における臨床的特徴およびアレルゲンコンポーネントについての検討
Study of clinical features and allergen components in seven cases of fish allergy
横山 大輔
1
,
足立 厚子
1
,
梅村 薫
1
,
原田 朋佳
1
,
竹内 千尋
1
,
今村 忍
2
,
一角 直行
3
,
小林 征洋
4
Daisuke YOKOYAMA
1
,
Atsuko ADACHI
1
,
Kaoru UMEMURA
1
,
Tomoka HARADA
1
,
Chihiro TAKEUCHI
1
,
Shinobu IMAMURA
2
,
Naoyuki IKKAKU
3
,
Yukihiro KOBAYASHI
4
1兵庫県立加古川医療センター皮膚科
2いまむら皮膚科
3いっかく皮膚科
4東京海洋大学食品生産科学部門
1Division of Dermatology, Hyogo Prefectural Kakogawa Medical Center, Kakogawa, Japan
2Imamura Skin Clinic, Ono, Japan
3Ikkaku Skin Clinic, Himeji, Japan
4Department of Food Science and Technology, Tokyo University of Marine Science and Technology, Tokyo, Japan, Course of Safety Management in Food Supply Chain, Tokyo University of Marine Science and Technology, Tokyo, Japan
キーワード:
魚アレルギー
Keyword:
魚アレルギー
pp.861-868
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206803
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要約 魚アレルギー7例について病歴,原因食物,臨床症状,血清特異的IgE(CAP-FEIA),プリック試験の結果をまとめ,ELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)による抗原検索の結果と比較した.生または加熱した魚の一方にしか摂取によるアレルギー症状が出現しなかった2例はプリック試験でも生または加熱の一方にしか陽性を示さず,臨床症状と合致していた.このことより生と加熱の双方でプリック試験をすることの重要性を認識した.また,ELISAでコラーゲンにアレルギーのある患者ではFDEIAが多いこと,魚加工品や魚コラーゲンペプチドにも反応する症例が多いこともわかった.さらに魚コラーゲンペプチド含有の美容ドリンクでアレルギーを発症していた症例もあり,食品や化粧品に魚コラーゲンペプチドが広く使用されていることから,魚アレルギー患者への食事生活指導で注意喚起が必要であると考えた.
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