Japanese
English
症例報告
痔疾薬によるsystemic contact dermatitisの1例
A cases of systemic contact dermatitis due to suppositoria
水口 将志
1
,
古屋 亜衣子
1
,
藤本 典宏
1
,
佐藤 貴浩
1
Masashi MIZUGUCHI
1
,
Aiko FURUYA
1
,
Norihiro FUJIMOTO
1
,
Takahiro SATOH
1
1防衛医科大学校皮膚科学講座
1Department of Dermatology, National Defense Medical College, Tokorozawa, Japan
キーワード:
塩酸ジブカイン
,
接触皮膚炎
,
systemic contact dermatitis
,
全身性接触皮膚炎
Keyword:
塩酸ジブカイン
,
接触皮膚炎
,
systemic contact dermatitis
,
全身性接触皮膚炎
pp.679-683
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104096
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要約 40歳,女性.初診11日前より全身に掻痒を伴う紅斑を生じ,ステロイド内服加療を行ったが難治であった.薬疹や中毒疹を疑い皮膚生検を予定した際,皮疹が出現する3日前から痔疾のためヘモレックス®軟膏を使用していたことが明らかとなった.現症は四肢・体幹に掻痒を伴う米粒大から母指頭大までの浸潤を触れる紅斑が播種状に多発し,肛囲には掻痒を伴わない淡紅色の紅斑を認めた.パッチテストは,ヘモレックス®軟膏のas isおよび成分の塩酸ジブカインに陽性で,塩酸ジブカインによるsystemic contact dermatitisと診断した.坐薬や腟錠など粘膜からの吸収を目的とした薬剤による本疾患では,薬剤使用部位の自覚症状が乏しく,患者本人も気が付かないことがあり,見逃さないよう注意が必要である.
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