特集 外用製品による皮膚病
臨床例
アルブチンによる接触皮膚炎
山下 紘子
1
,
伊藤 瞳子
,
落合 豊子
,
山崎 律子
1日本大学医学部附属病院 皮膚科
キーワード:
Arbutin
,
Beclomethasone
,
光線過敏症(皮膚)
,
鑑別診断
,
パッチテスト
,
皮膚炎-アトピー性
,
皮膚炎-接触性
,
皮膚美白剤
Keyword:
Arbutin
,
Beclomethasone
,
Diagnosis, Differential
,
Dermatitis, Atopic
,
Dermatitis, Contact
,
Photosensitivity Disorders
,
Patch Tests
,
Skin Lightening Preparations
pp.39-42
発行日 2015年1月1日
Published Date 2015/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015110251
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<症例のポイント>64歳、女性。顔面、頸部、両前腕に、そう痒を伴う皮疹が出現し、ステロイド外用、抗ヒスタミン薬内服で改善するも、再燃を繰り返した。患者が使用していた化粧品のパッチテストで、美白美容液に陽性を示した。美白美容液の成分パッチテストでは、3%アルブチンで陽性を示した。美白美容液の使用を中止して皮疹は改善し、アルブチンによる接触皮膚炎と診断した。アルブチンは紫外線誘導色素沈着防止や肝斑に対する美白作用を有し、一般に市販されている美白剤に含有されている可能性がある。化粧品による接触皮膚炎では、原因の1つとして留意すべき成分である。
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