Japanese
English
症例報告
金属ローラーによる接触皮膚炎の1例
A case of contact dermatitis caused by beauty roller massager
大村 玲奈
1
,
舟木 聡子
1
,
木村 友香
1
,
加藤 敦子
1
Reina OOMURA
1
,
Satoko FUNAKI
1
,
Yuka KIMURA
1
,
Atsuko KATO
1
1大阪回生病院皮膚科
1Division of Dermatology, Osaka Kaisei Hospital, Osaka, Japan
キーワード:
接触皮膚炎
,
ニッケル
,
ジメチルグリオキシム検査
,
金属ローラー
Keyword:
接触皮膚炎
,
ニッケル
,
ジメチルグリオキシム検査
,
金属ローラー
pp.933-937
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204918
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要約 42歳,女性.当科初診の3年前,眼周囲に皮疹が出現した.その後,頰部や頸部に瘙痒性皮疹が拡大.近医にて化粧品による接触皮膚炎が疑われ,ステロイド外用剤で加療されたが難治のため当科へ紹介された.初診時,顔面および頸部に紅斑を認めた.貼布試験では,ニッケル・金・フラジオマイシンに陽性で,化粧品はすべて陰性であった.再度問診で,皮疹が出現した頃から痩身効果を謳う金属ローラーを使用していたことが判明した.ニッケルの定性法であるジメチルグリオキシム検査で,ローラー部に陽性反応が得られた.これより,金属ローラーに含まれたニッケルによる接触皮膚炎と診断し,金属ローラーの使用を中止したところ皮疹は消退した.難治性皮膚炎で接触皮膚炎を疑った場合,詳細な問診と貼布試験を行い原因検索に努めることが重要である.
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