Japanese
English
症例報告
臀部の乳頭状汗管囊胞腺腫の1例
A case of syringocystadenoma papilliferum on buttock
横山 希
1
,
星野 慶
1
,
原 一夫
2
Nozomi YOKOYAMA
1
,
Kei HOSHINO
1
,
Kazuo HARA
2
1名古屋掖済会病院皮膚科
2愛知医科大学病院病理部
1Division of Dermatology, Nagoya Ekisaikai Hospital, Nagoya, Japan
2Department of Pathology, Aichi Medical University Hospital, Nagakute, Japan
キーワード:
syringocystadenoma papilliferum
,
乳頭状汗管囊胞腺腫
Keyword:
syringocystadenoma papilliferum
,
乳頭状汗管囊胞腺腫
pp.43-46
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204639
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要約 45歳,男性.10年前より左臀部の腫瘤を自覚し,徐々に増大したため当科を受診した.初診時,左臀部に周囲に色素沈着を伴う径4×4cm大の有茎性疣状紅色腫瘤と,腫瘍直下の皮下硬結を認めた.病理組織標本では外方に向かって突出する有茎性腫瘍とその下の囊腫状部分を認め,上方部分では,表皮の乳頭腫状肥厚や真皮乳頭層の毛細血管増生があった.囊腫状部分は表皮に開口しており,乳頭腫状に突出する管腔構造が数層の上皮細胞で被覆されており,一部断頭分泌像を認めた.抗ヒトパピローマウイルス染色では腫瘍部分は陰性であった.以上より自験例を乳頭状汗管囊胞腺腫(syringocystadenoma papilliferum:SCAP)と診断した.臀部に生じたSCAPの報告は少なく,稀な1例と考えた.
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