Japanese
English
症例報告
妊婦に生じたアナフィラクトイド紫斑の1例
A case of anaphylactoid purpura during pregnancy
浦部 由佳里
1
,
藤山 幹子
1
,
白方 裕司
1
,
村上 信司
1
,
橋本 公二
1
,
越智 博
2
Yukari URABE
1
,
Mikiko TOHYAMA
1
,
Yuji SHIRAKATA
1
,
Shinji MURAKAMI
1
,
Koji HASHIMOTO
1
,
Hiroshi OCHI
2
1愛媛大学大学院医学系研究科感覚皮膚医学
2愛媛県立中央病院産婦人科
1Department of Dermatology,Ehime University Graduate School of Medicine,Toon,Japan
2Division of Obstetrics and Gynecology,Ehime Prefectural Central Hospital,Matsuyama,Japan
キーワード:
アナフィラクトイド紫斑
,
妊娠
,
十二指腸炎
,
腎炎
Keyword:
アナフィラクトイド紫斑
,
妊娠
,
十二指腸炎
,
腎炎
pp.461-465
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102339
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要約 24歳,女性.2006年9月,妊娠24週時より両下腿に浸潤を伴う紫斑が出現.徐々に水疱,膿疱を伴う結節を形成するようになった.皮膚生検ではleukocytoclastic vasculitisの所見で,アナフィラクトイド紫斑と診断した.入院7日目より心窩部痛,嘔吐があり,上部消化管内視鏡で十二指腸炎を認め,プレドニゾロン®30mg/日の内服を開始した.また,入院中に尿蛋白も出現した.下肢の結節部は中央に潰瘍を形成し,完全に上皮化するまで約3か月を要した.妊娠39週時に経腟分娩で3,937gの女児を出産したが,分娩時の皮疹の増悪は認めず,児にも問題はなかった.胎盤組織では一部に梗塞像を認めたが,血管炎の所見は認めなかった.
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