Japanese
English
症例報告
多発性骨髄腫に伴った続発性皮膚形質細胞腫の2例
Two cases of secondary plasmacytoma of the skin complicated with multiple myeloma
林 良太
1
,
高塚 純子
1
,
竹之内 辰也
1
,
五十嵐 夏恵
2
,
廣瀬 貴之
2
,
今井 洋介
2
,
石黒 卓朗
2
,
張 高明
2
,
根本 啓一
3
Ryota HAYASHI
1
,
Sumiko TAKATSUKA
1
,
Tatsuya TAKENOUCHI
1
,
Natsue IKARASHI
2
,
Takayuki HIROSE
2
,
Yosuke IMAI
2
,
Takuro ISHIGURO
2
,
Takaaki CHOU
2
,
Keiichi NEMOTO
3
1新潟県立がんセンター新潟病院皮膚科
2新潟県立がんセンター新潟病院内科
3新潟県立がんセンター新潟病院病理部
1Division of Dermatology, Niigata Cancer Center Hospital, Niigata, Japan
2Division of Internal Medicine, Niigata Cancer Center Hospital, Niigata, Japan
3Department of Pathology, Niigata Cancer Center Hospital, Niigata, Japan
キーワード:
続発性皮膚形質細胞腫
,
多発性骨髄腫
,
皮膚転移
,
特異疹
Keyword:
続発性皮膚形質細胞腫
,
多発性骨髄腫
,
皮膚転移
,
特異疹
pp.985-988
発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103462
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要約 症例1:66歳,男性.左上腕骨初発のIgA-λ型多発性骨髄腫.レナリドミド25mg/日内服による治療中に両下肢に紅色結節が多発し,血行転移による続発性皮膚形質細胞腫と診断した.ボルテゾミブ(2mg),デキサメタゾン(20mg)大量療法で皮疹は消失し寛解状態であったが,サイトメガロウイルス肺炎により皮疹出現後9か月で死亡した.症例2:78歳,女性.左上腕骨病変で発症した非分泌型の多発性骨髄腫.上腕骨切除創周囲に紅色結節が多発し,骨病変からの直接浸潤による続発性皮膚形質細胞腫と診断した.自家造血幹細胞移植併用大量化学療法(メルファラン100mg/m2)によって皮疹は速やかに消失したが,皮疹出現後3か月で死亡した.多発性骨髄腫の皮膚転移は稀で,出現後の予後は不良であるとされている.しかし,新規分子標的薬の導入に伴って今後は予後因子としての位置付けも大きく変動していく可能性がある.
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