Japanese
English
臨床統計
皮膚白血病14例の予後を含めた臨床的検討
Clinical characteristics including prognosis of the 14 patients with leukemia cutis
竹之内 辰也
1
,
廣瀬 貴之
2
,
今井 洋介
2
,
石黒 卓朗
2
,
張 高明
2
,
渡辺 輝浩
3
,
小川 淳
3
,
浅見 恵子
3
,
根本 啓一
4
Tatsuya TAKENOUCHI
1
,
Takayuki HIROSE
2
,
Yousuke IMAI
2
,
Takurou ISHIGURO
2
,
Takaaki CHOU
2
,
Akihiro WATANABE
3
,
Atsushi OGAWA
3
,
Keiko ASAMI
3
,
Keiichi NEMOTO
4
1新潟県立がんセンター皮膚科
2新潟県立がんセンター内科
3新潟県立がんセンター小児科
4新潟県立がんセンター病理部
1Division of Dermatology,Niigata Cancer Center Hospital,Niigata,Japan
2Division of Internal Medicine,Niigata Cancer Center Hospital,Niigata,Japan
3Division of Pediatrics,Niigata Cancer Center Hospital,Niigata,Japan
4Division of Pathology,Niigata Cancer Center Hospital,Niigata,Japan
キーワード:
皮膚白血病
,
白血病
,
皮膚浸潤
,
予後因子
Keyword:
皮膚白血病
,
白血病
,
皮膚浸潤
,
予後因子
pp.533-536
発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102656
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要約 1998~2008年に新潟県立がんセンターにおいて経験した皮膚白血病14例につき,臨床的な特徴と予後について検討した.同期間の白血病新規患者361例における皮膚白血病発現率は3.9%,平均年齢38歳(1~71歳)であった.病型は急性骨髄性5例(骨髄単球性1,単球性2,巨核芽球性2),急性混合性2例,急性リンパ性4例,慢性骨髄性1例,慢性骨髄単球性2例であった.皮疹の性状は紅色結節・腫瘤が6例と最多であったが,非定型例として中毒疹様の播種状紅斑も1例みられた.原病再発時に皮膚浸潤を発現した10例中5例は,骨髄再発よりも以前に皮膚生検によって再発の診断が確定した.皮膚白血病発現後は10例が死亡したが(生存期間中央値6か月),4例で長期生存が得られ,いずれも原病初発時に皮膚病変を発現した例であった.白血病治療は近年大きな変遷を遂げており,皮膚白血病の予後に関する位置付けも時代に即した評価が必要である.
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