Japanese
English
症例報告
末梢血好酸球増多を伴わず,後頭部に生じた木村病の1例
A case of Kimura disease occurring in the occipital lesion of the head without eosinophilia in the peripheral blood
茶谷 彩華
1
,
田村 舞
1
,
山本 奈緒
1
,
岡部 圭介
2
,
宇月 美和
3
,
畑 康樹
1
Ayaka CHAYA
1
,
Mai TAMURA
1
,
Nao YAMAMOTO
1
,
Keisuke OKABE
2
,
Miwa UZUKI
3
,
Yasuki HATA
1
1済生会横浜市東部病院皮膚科
2済生会横浜市東部病院形成外科
3済生会横浜市東部病院病理科
1Division of Dermatology,Saiseikai Yokohamashi Tobu Hospital,Yokohama,Japan
2Division of Plastic Surgery,Saiseikai Yokohamashi Tobu Hospital,Yokohama,Japan
3Division of Pathology,Saiseikai Yokohamashi Tobu Hospital,Yokohama,Japan
キーワード:
木村病
,
孤立性Castleman病(硝子血管型)
,
好酸球
,
後頭部
Keyword:
木村病
,
孤立性Castleman病(硝子血管型)
,
好酸球
,
後頭部
pp.610-614
発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103360
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要約 56歳,男性.3年前より除々に増大する左後頭部の皮下腫瘤を自覚した.初診時,60×45mm大,圧痛を伴わない弾性硬の皮下腫瘤を認めた.病理組織像にて大小のリンパ濾胞様構造を呈し,濾胞間および内部に好酸球が浸潤していた.リンパ濾胞様構造を構成する細胞に明らかな異型細胞および免疫グロブリン軽鎖のモノクロナリティーを認めず,全身検索でも明らかな他臓器病変はなかった.経過中,末梢血好酸球増多を伴わなかったが,病理組織像のリンパ濾胞様構造,好酸球浸潤所見より木村病と診断した.自験例は後頭部とまれな部位に生じ,経過中,末梢血好酸球増多を伴わなかったことより,単発性に生じ,病理組織像にてリンパ濾胞様構造を呈するCastleman病硝子血管型(孤立性)との鑑別を要した.
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