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Rinsho Hifuka Volume 66, Issue 8 （July 2012）

臨床皮膚科 66巻8号（2012年7月発行）

Japanese English

症例報告

無治療で軽快したdiffuse neonatal hemangiomatosisの1例 A case of diffuse neonatal hemangiomatosis with spontaneous resolution 伊勢美咲 ¹ , 横山知明 ¹ , 舩越建 ¹ , 髙江雄二郎 ¹ , 永尾圭介 ¹ , 天谷雅行 ¹ , 柴田浩憲 ² Misaki ISE ¹ , Tomoaki YOKOYAMA ¹ , Takeru FUNAKOSHI ¹ , Yujiro TAKAE ¹ , Keisuke NAGAO ¹ , Masayuki AMAGAI ¹ , Hironori SHIBATA ² ¹慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 ²慶應義塾大学医学部小児科 ¹Department of Dermatology,Keio University School of Medicine,Tokyo,Japan ²Department of Pediatrics,Keio University School of Medicine,Tokyo,Japan キーワード：びまん性新生児血管腫症 , 新生児 , 血管腫 , 高ガラクトース血症 , ステロイド Keyword: びまん性新生児血管腫症 , 新生児 , 血管腫 , 高ガラクトース血症 , ステロイド pp.615-619

発行日 2012年7月1日 Published Date 2012/7/1

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103361

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要約　日齢23，女児．日齢4より紅色丘疹が出現，急速に増大，増加した．初診時，皮膚および口腔粘膜に米粒大までの血管腫が多発し，計398個を数えた．肝内にも血管腫が多発し，門脈肝静脈シャントによる高ガラクトース血症を伴った．心エコーで心不全徴候なく，頭部MRIで異常所見はなかった．病理組織像では真皮上層に血管拡張，血管増生を認め，diffuse neonatal hemangiomatosis(DNH)と診断した．皮膚，粘膜の血管腫は無治療で縮小，減少，高ガラクトース血症も改善し，全身状態も良好である．DNHは臓器病変に伴う全身症状が予後に大きく影響する．治療は一般的にステロイド内服であるが，自験例のように全身状態が良好の場合，無治療での軽快が期待できる．