Japanese
English
症例報告
好酸球浸潤を伴う持続性紅斑,丘疹を呈した成人Still病の1例
A case of adult-onset Still's disease with persistent plaques and papules and eosinophilia
吉田 憲司
1
,
小田 俊輔
1
,
高田 裕子
1
,
関東 裕美
1
,
石河 晃
1
Kenji YOSHIDA
1
,
Shunsuke ODA
1
,
Yuko TAKADA
1
,
Hiromi KANTOU
1
,
Akira ISHIKO
1
1東邦大学医学部皮膚科学第一講座
1The First Department of Dermatology,School of medicine,Toho University,Tokyo,Japan
キーワード:
成人Still病
,
好酸球増多
,
非定型疹
,
persisitent papules and plaques
Keyword:
成人Still病
,
好酸球増多
,
非定型疹
,
persisitent papules and plaques
pp.605-609
発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103359
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要約 71歳,女性.全身倦怠感,38~39℃台の弛張熱,全身の掻痒を伴う浮腫性紅斑・丘疹と線状紅斑を主訴に受診した.血液検査で白血球,炎症反応上昇と軽度肝機能障害,フェリチン高値を認めた.感染症,悪性腫瘍,膠原病など他疾患を除外し,成人Still病と診断した.入院後,皮疹は発熱と消長を共にせず持続性であり,また,末梢血中好酸球増多を認めた.皮膚生検では表皮上層の個細胞壊死,液状変性,真皮浅層血管周囲性にリンパ球,好中球と多数の好酸球浸潤を認め,当初薬疹を考えた.しかし,薬剤を変更,中止するも皮疹に著変なく,成人Still病に伴う非定型疹と診断した.Persistent papules and plaquesは非定型疹の1つであり,自験例では好酸球増多を伴い特異であった.これまでに自験例と酷似する臨床像を呈し,好酸球増多を伴った成人Still病の報告があり,非定型疹の一亜型である可能性があると考えられる.
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