Japanese
English
症例報告
ワルファリンカリウムが著効したリベド血管症の1例
A case of livedo vasculopathy successfully treated with warfarin
古口 華子
1
,
有田 賢
1
,
菊地 一博
1
,
浜坂 明日香
1
,
阿部 理一郎
1
,
清水 宏
1
Hanako KOGUCHI
1
,
Ken ARITA
1
,
Kazuhiro KIKUCHI
1
,
Asuka HAMASAKA
1
,
Riichiro ABE
1
,
Hiroshi SHIMIZU
1
1北海道大学大学院医学研究科皮膚科学分野
1Department of Dermatology,Hokkaido University Graduate School of Medicine,Sapporo,Japan
キーワード:
リベド血管症
,
ワルファリンカリウム
,
下腿潰瘍
Keyword:
リベド血管症
,
ワルファリンカリウム
,
下腿潰瘍
pp.207-210
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103191
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要約 74歳,女性.約2年前から下腿に紫斑・血疱・潰瘍の出没を繰り返していた.生検で真皮に血栓像を認めたが明らかな血管炎はなく,クリオグロブリン,抗カルジオリピン抗体,抗好中球細胞質抗体は陰性であった.リベド血管症と診断しアスピリン100mg/日を開始したが奏効せず,ワルファリンカリウム3mg/日内服を追加したところ潰瘍の速やかな上皮化をみた.以後,ワルファリンカリウムはプロトロンビン時間国際標準比(PT-INR)値2.0程度となるように調整し,その後潰瘍の再発をみていない.抗血小板薬等の治療に抵抗を示す症例では,ワルファリンカリウム投与は積極的に検討すべき治療の選択肢の1つと考えられる.
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