Japanese
English
症例
アピキサバン単独療法が奏効したリベド血管症の1例
Livedoid vasculopathy successfully treated with apixaban monotherapy
五十嵐 由美
1
,
東 直行
1
,
長田 真一
1
Yumi IGARASHI
1
,
Naoyuki HIGASHI
1
,
Shin-Ichi OSADA
1
1日本医科大学多摩永山病院,皮膚科(主任:長田真一准教授)
キーワード:
リベド血管症
,
直接経口抗凝固薬
,
第Ⅹa因子阻害薬
,
アピキサバン
Keyword:
リベド血管症
,
直接経口抗凝固薬
,
第Ⅹa因子阻害薬
,
アピキサバン
pp.1387-1390
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002792
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67歳,女性。初診の2カ月前に左下腿に皮膚潰瘍が出現し,血管炎の疑いで当科を受診した。局所外用処置で潰瘍は上皮化したが,2カ月後に潰瘍の新生があり再受診した。再診時両下腿に網状皮斑が顕在化し,両足および下腿に疼痛を伴う紫斑や潰瘍が多発していた。右下腿伸側の皮下結節の皮膚生検で,血管炎の所見を欠く血栓像がみられ,リベド血管症と診断した。抗血小板薬,ビタミンE製剤などでは潰瘍の新生を抑制できず,第Ⅹa因子阻害薬であるアピキサバン単独療法に変更した。アピキサバン投与後,潰瘍の新生は抑制され,16週間後にはすべての潰瘍が上皮化した。第Ⅹa因子阻害薬はリベド血管症治療の第一選択薬になりうると考えられる。
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