Japanese
English
症例報告
若年女性に生じた原発性皮膚CD30陽性リンパ増殖症の1例
A case of primary cutaneous CD30-positive T-cell lymphoproliferative disorders in a young woman
古舘 禎騎
1
,
大谷 朋之
1
,
小澤 麻紀
2
,
相場 節也
1
Sadanori FURUDATE
1
,
Tomoyuki OTANI
1
,
Maki OZAWA
2
,
Setsuya AIBA
1
1東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座皮膚科学分野
2東照宮駅前皮膚科クリニック
1Department of Dermatology,Tohoku University Graduate School of Medicine,Sendai,Japan
2Toshoguekimae Dermatological Clinic,Sendai,Japan
キーワード:
CD30
,
若年発症
,
原発性皮膚CD30陽性リンパ増殖症
Keyword:
CD30
,
若年発症
,
原発性皮膚CD30陽性リンパ増殖症
pp.991-993
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103102
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要約 24歳,女性.半年ほど前から左鼻根部に痤瘡様の皮疹を認め,近医で抗生剤外用,内服で加療されたが改善を認めず,徐々に拡大してきた.皮膚生検の結果,真皮全層および皮下脂肪織にかけて,異型なリンパ球がみられる密な細胞浸潤を認めており,皮膚T細胞性リンパ腫の組織像と考えられたため,加療目的に当科を紹介された.当科初診時,13×9mm大のやや境界不明瞭な扁平隆起性の紅色結節を認めた.免疫染色で原発性皮膚CD30陽性リンパ増殖症(境界型)と診断した.若年女性の顔面であり,根治性と整容面を考慮し,放射線治療を選択した.予定照射量(40Gy)に達する前に腫瘍が消退し,切除は行わなかった.照射終了後3か月経過するが,現在再発は認めない.本疾患の若年発症は稀であり,また結果的に根治性,整容面の双方で満足のいく結果であった.
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