Japanese
English
症例報告
同種皮膚移植に自家皮膚移植を併用した広範囲熱傷の1例
A case of wide burn injury successfully treated by a combination of allo-and auto-skin graft
五十嵐 可奈子
1
,
田中 英一郎
1
,
伊藤 明子
1
,
伊藤 雅章
1
Kanako IKARASHI
1
,
Eiichiro TANAKA
1
,
Akiko ITO
1
,
Masaaki ITO
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野
1Division of Dermatology,Graduate School of Medical and Dental Sciences,Niigata University,Niigata,Japan
キーワード:
広範囲熱傷
,
同種皮膚移植
,
スキンバンク
Keyword:
広範囲熱傷
,
同種皮膚移植
,
スキンバンク
pp.659-663
発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103018
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要約 43歳,男性.化学工場の爆発事故の発火源近くで作業しており,全身に熱傷を負い,同日当院ICUに入院した.熱傷面積80%(Ⅱ度30%,Ⅲ度50%)であった.熱傷性ショックに対応後,受傷8日目にスキンバンクより提供された凍結皮膚による同種皮膚移植と自家分層植皮を行った.その結果,熱傷性ショックから離脱でき,また敗血症の併発が予防され,救命しえた.同種皮膚由来の表皮は,一時的に生着して,広範囲熱傷患者の救命率が向上するとされる.同種皮膚移植に関する保険収載の整備,国からの公的補助が望まれる.
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