Japanese
English
症例報告
慢性活動性EBウイルス感染症を合併した重症型種痘様水疱症の1例
A case of severe hydroa vaccinifomre associated with chronic active Epstein-Barr virus infection
水野 冴岐
1
,
山田 英明
1
,
尾上 ひろみ
1
,
堀 和彦
1
,
松本 孝治
1
,
竹内 常道
1
,
和田 靖之
2
,
高桜 芳郎
3
Saegi MIZUNO
1
,
Hideaki YAMADA
1
,
Hiromi ONOE
1
,
Kazuhiko HORI
1
,
Kouji MATSUMOTO
1
,
Tsunemichi TAKEUCHI
1
,
Yasuyuki WADA
2
,
Yoshirou TAKAZAKURA
3
1東京慈恵会医科大学附属柏病院皮膚科
2東京慈恵会医科大学附属柏病院小児科
3高桜内科胃腸科
1Department of Dermatology,The Jikei Kashiwa Hospital,Kashiwa,Japan
2Department of Pediatorics,The Jikei Kashiwa Hospital,Kashiwa,Japan
3Takazakura Gastrointestinal Medical Clinic,Nagareyama,Japan
キーワード:
種痘様水疱症
,
Epstein-Barrウイルス
,
重症型種痘様水疱症
,
慢性活動性EBウイルス感染症
Keyword:
種痘様水疱症
,
Epstein-Barrウイルス
,
重症型種痘様水疱症
,
慢性活動性EBウイルス感染症
pp.573-576
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102992
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要約 8歳,男児.生後数か月より発熱を繰り返し,5歳より咽頭痛が持続しているが,細菌感染症や急性ウイルス感染症を支持する検査結果は得られなかった.6歳より夏期,日光曝露後に露出部に萎縮性瘢痕を残して治癒する丘疹が出現するようになった.蚊アレルギーなし.末梢血中の異型リンパ球や肝機能障害は認めず,赤血球中プロトポルフィリンは正常だった.皮疹の特徴や,Epstein-Barr(EB) virus encoded small nuclear RNAが痂皮,皮疹への浸潤細胞ともに陽性であることは種痘様水疱症に一致し,さらに繰り返す伝染性単核球症様症状と末梢白血球中のEBウイルスDNA高値(4.6×104コピー/1,000,000白血球)より慢性活動性EBウイルス感染症を合併した重症型種痘様水疱症と診断した.遷延する伝染性単核球症様症状に続き,露出部に瘢痕を残して治癒する皮疹が出現するようになった場合は,重症型種痘様水疱症を鑑別する必要があると考える.
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