Japanese
English
症例
耳介に水疱形成を繰り返す種痘様水疱症の成人例
An adult case of hydroa vacciniforme manifesting as recurrent vesicular lesions on the auricles
飯島 茂子
1
,
高山 典子
1
,
星野 稔
2
,
岩月 啓氏
3
,
三宅 智子
4
,
谷田 けい
5
,
金兼 弘和
6
Shigeruko IIJIMA
1
,
Noriko TAKAYAMA
1
,
Minoru HOSHINO
2
,
Keiji IWATSUKI
3
,
Tomoko MIYAKE
4
,
Kay TANITA
5
,
Hirokazu KANEGANE
6
1はなみずきクリニック,皮膚科,牛久市
2元 星野皮フ科・アレルギー科クリニック,牛久市
3福島労災病院,皮膚科・藤田医科大学岡崎医療センター,皮膚科
4岡山大学大学院,皮膚科学分野
5東京医科歯科大学,発生発達病態学分野
6同,小児地域成育医療学講座
キーワード:
種痘様水疱症
,
Epstein-Barrウイルス
,
古典型
,
γδT細胞
,
フローサイトメトリー
Keyword:
種痘様水疱症
,
Epstein-Barrウイルス
,
古典型
,
γδT細胞
,
フローサイトメトリー
pp.1666-1670
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003533
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
種痘様水疱症は,重症蚊刺アレルギーを含めて「皮膚型慢性活動性EBウイルス感染症」の呼称が提唱されている疾患で,EBウイルスが感染したγδT細胞もしくはαβT細胞が増殖し,皮膚に浸潤するリンパ増殖性疾患と考えられている。今回われわれは,4歳発症の種痘様水疱症で,25歳の現在でも,未だに耳介に水疱形成を繰り返す症例を経験した。EBウイルス核酸定量高値,病変部痂皮からのEBER陽性,EBER FISH-フローサイトメトリーではEBウイルス+γδT細胞優位などの所見から,古典型種痘様水疱症と診断した。しかし,20歳以降頻回に,水疱を伴わない発熱を繰り返しており,今後,全身型種痘様水疱症への移行に注意しながら経過観察する必要がある。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.