Japanese
English
症例報告
薬剤投与なく再燃し,色素沈着型を伴った非色素沈着型固定薬疹の1例
A case of nonpigmenting fixed drug eruption associated with typical pigmented lesions:A flare without any medication
佐藤 洋平
1
,
水川 良子
1
,
稲岡 峰幸
1
,
塩原 哲夫
1
Yohei SATO
1
,
Yoshiko MIZUKAWA
1
,
Miyuki INAOKA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kyorin University School of Medicine,Mitaka,Japan
キーワード:
固定薬疹
,
間擦疹型薬疹
Keyword:
固定薬疹
,
間擦疹型薬疹
pp.478-481
発行日 2011年6月1日
Published Date 2011/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102966
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 40歳,男性.1997年と2002年,メフェナム酸内服後に,一部に色素沈着病変を伴う多発性非色素沈着型固定薬疹を発症した既往がある.2008年6月,感冒症状に対し誤ってメフェナム酸カプセルを内服したところ,前回の固定薬疹出現部位である手掌,手関節に色素沈着型固定薬疹が出現し,両腋窩,大腿内側に非色素沈着型固定薬疹を認めた.メフェナム酸のパッチテストを,非色素沈着部と色素沈着部で行ったが,後者でのみ陽性であった.メフェナム酸の内服を中止し間擦部の潮紅は色素沈着を残さず消退した.しかし退院16日目に,運動,飲酒後に原因薬の内服なく,前回と同一部位に紅斑が再燃し,当科再入院した.固定薬疹は,薬剤以外のさまざまな誘因(感染症,食事,運動,日光曝露,飲酒など)により誘発されると考えられた.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.