Japanese
English
症例報告
小児皮膚筋炎の1歳男児例
One-year old child's case of juvenile dermatomyositis
石川 明香
1
,
室 慶直
1
,
星野 慶
1
,
熊谷 俊幸
2
,
蒲池 吉朗
2
Asuka ISHIKAWA
1
,
Yoshinao MURO
1
,
Kei HOSHINO
1
,
Toshiyuki KUMAGAI
2
,
Yoshiro KAMACHI
2
1名古屋大学大学院医学系研究科皮膚病態学分野
2名古屋大学大学院医学系研究科小児科学分野
1Department of Dermatology,Graduate School,Nagoya University School of Medicine,Nagoya,Japan
2Department of Pediatrics,Nagoya University School of Medicine,Nagoya,Japan
キーワード:
小児皮膚筋炎
,
抗TIF-1γ抗体
,
amyopathic dermatomyositis
Keyword:
小児皮膚筋炎
,
抗TIF-1γ抗体
,
amyopathic dermatomyositis
pp.407-410
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102945
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要約 1歳9か月男児.初診の2か月前より指趾背に紅斑が出現した.近医にて接触皮膚炎と診断されステロイド外用したが改善しなかった.初診時,顔面のびまん性紅斑と耳介後部,膝蓋および全指趾背に紅色角化性丘疹が多発していた.特徴的な皮疹から皮膚筋炎と診断した.クレアチンキナーゼ,アルドラーゼはともに正常.経過中,抗TIF-1γ抗体陽性であることが判明した.治療はステロイド外用と抗アレルギー薬内服,また遮光と皮膚への刺激を避けることを指示し,おおむね皮疹のコントロールはできている.筋症状や間質性肺炎の出現なく,現在までに3年が経過している.小児では,筋症状よりも皮疹が先行することが多く,特徴的な皮疹から皮膚筋炎を疑うことが重要と考える.
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