Japanese
English
今月の特集 腫瘍随伴症候群
免疫学的機序によるもの
悪性腫瘍に合併する筋炎(主に皮膚筋炎)
Cancer-associated myositis
近藤 泰
1
,
金子 祐子
1
1慶應義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科
キーワード:
悪性腫瘍に合併する筋炎
,
CAM
,
皮膚筋炎
,
DM
,
嚥下障害
,
抗TIF-1γ抗体
Keyword:
悪性腫瘍に合併する筋炎
,
CAM
,
皮膚筋炎
,
DM
,
嚥下障害
,
抗TIF-1γ抗体
pp.1284-1290
発行日 2023年11月15日
Published Date 2023/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203459
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Point
●特発性炎症性筋疾患(IIM)は骨格筋を傷害する原因不明の炎症性疾患で,多発性筋炎(PM)と皮膚筋炎(DM)は代表的疾患であり,その一部は傍悪性腫瘍症候群として認識されている.
●悪性腫瘍に合併する筋炎(CAM)の特徴として,皮膚症状の強いDMで,嚥下障害など筋炎症状も強く,抗TIF-1γ抗体陽性例が多い.
●筋炎発症から1年以内が最も悪性腫瘍の発生頻度が高いことが知られていることから,発症3年を目安にCTや,婦人科検診を含めた悪性腫瘍検索を行うことが望ましい.
●CAMの治療予後は,悪性腫瘍が最も影響しているが,その治療に筋炎の病勢が影響を与えてしまう場合などは,ステロイドなどの治療を優先する場合もある.
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