Japanese
English
症例報告
タクロリムス外用が著効した苔癬様型皮膚サルコイドの1例
A case of lichenoid type of cutaneous sarcoidosis successfully treated with topical tacrolimus
加茂 真理子
1
,
白樫 祐介
1
,
藤本 篤嗣
1
,
杉浦 丹
1
Mariko KAMO
1
,
Yusuke SHIRAKASHI
1
,
Atsushi FUJIMOTO
1
,
Makoto SUGIURA
1
1静岡市立清水病院皮膚科
1Division of Dermatology,Shizuoka Municipal Shimizu Hospital,Shizuoka,Japan
キーワード:
皮膚サルコイド
,
苔癬様型サルコイド
,
タクロムス外用
Keyword:
皮膚サルコイド
,
苔癬様型サルコイド
,
タクロムス外用
pp.235-239
発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102837
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要約 72歳,男性.両眼ブドウ膜炎の既往がある.初診時,前胸部,背部の広範囲に自覚症状を欠く米粒大の常色~淡紅色の浸潤を伴う扁平隆起した丘疹が多発し,一部では癒合し,敷石状外観を呈していた.皮膚病理組織像では,真皮浅層~中層に多数の非乾酪性肉芽腫を認めた.胸部X線,胸腹部CT,ガリウムシンチグラフィでは,肺門リンパ節を含む内臓諸器官に異常所見はなかった.以上よりサルコイドーシスと診断し,皮膚病変を苔癬様型サルコイドと考えた.ステロイド外用,光線療法,ミノサイクリンの内服などの治療は無効であったが,0.1%タクロリムス軟膏の外用を開始したところ,約2か月で皮疹はほぼ消退した.
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