Japanese
English
症例報告
免疫グロブリン大量療法が著効した尋常性天疱瘡の2例
Two cases of pemphigus vulgaris successfully treated with high-dose intravenous immunoglobulin(IVIg)
日野上 はるな
1
,
今井 奈穂
1
,
赤松 佳奈
1
,
大畑 千佳
1
Haruna HINOGAMI
1
,
Naho IMAI
1
,
Kana AKAMATSU
1
,
Chika OHATA
1
1市立池田病院皮膚科
1Division of Dermatology,Ikeda Municipal Hospital,Osaka,Japan
キーワード:
尋常性天疱瘡
,
免疫グロブリン大量療法
,
感染症併発
,
中等量ステロイド
Keyword:
尋常性天疱瘡
,
免疫グロブリン大量療法
,
感染症併発
,
中等量ステロイド
pp.1012-1016
発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102762
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要約 症例1は72歳,女性.尋常性天疱瘡の診断でプレドニゾロン30mg/日投与を開始した.水疱の新生はなくなったが,びらんが上皮化せず,プレドニゾロン60mg/日へ増量したが無効であった.免疫グロブリン大量療法(IVIg)を計4回施行したところ,びらんはすべて上皮化し,抗デスモグレイン(Dsg)3抗体は1,020から105まで低下した.症例2は58歳,男性.尋常性天疱瘡の診断でプレドニゾロン30mg/日投与を開始したところ,水疱の新生はなくなったがびらんが上皮化しなかった.IVIgを計5回施行したところ,大部分の口腔内びらんは上皮化し,抗Dsg3抗体も2,300から118まで低下した.いずれの症例も重症の尋常性天疱瘡であったが,中等量ステロイドにIVIgを追加して症状軽快に至った.
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