Japanese
English
症例報告
先天性頸部遺残軟骨の1例
A case of congenital cartilaginous rests of the neck
大橋 苑子
1
,
爲政 大幾
1
,
松尾 智央
1
,
岡本 祐之
1
Sonoko OHASHI
1
,
Taiki ISEI
1
,
Tomoo MATSUO
1
,
Hiroyuki OKAMOTO
1
1関西医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kansai Medical University,Osaka,Japan
キーワード:
軟骨母斑
,
副耳
,
先天性頸部遺残軟骨
,
第1鰓弓
,
第2鰓弓
Keyword:
軟骨母斑
,
副耳
,
先天性頸部遺残軟骨
,
第1鰓弓
,
第2鰓弓
pp.863-866
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102729
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要約 8歳,女児.3か月前より右前頸部から右耳介にかけて発赤・腫脹・疼痛を認め,当院小児科より紹介された.初診時,右胸鎖乳突筋下部の皮膚がやや陥凹し,その皮下に下床と癒着した硬い腫瘤を触知した.エコーで皮下浅層に薄い異物様の構造物を認めた.明らかな体表奇形の合併はなかった.病理組織学的所見では,線維性結合織に取り囲まれた軟骨組織を認め,先天性頸部遺残軟骨と診断した.本疾患は第2以下の鰓弓に由来するとされ,第1鰓弓由来である耳前部の軟骨母斑(副耳)とは発生学的に異なると考えられる.また耳前部軟骨母斑に比較し全身の合併奇形が多いとする報告もあることから,両者は区別すべき疾患と考えられた.
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