Japanese
English
症例報告
右大腿に生じたtumoral calcinosisの1例
A case of tumoral calcinosis on the right thigh
竹中 祐子
1
,
林 伸和
1
,
川島 眞
1
Yuko TAKENAKA
1
,
Nobukazu HAYASHI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University,Tokyo,Japan
キーワード:
tumoral calcinosis
,
皮膚石灰沈着症
Keyword:
tumoral calcinosis
,
皮膚石灰沈着症
pp.867-870
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102730
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要約 38歳,男性.小児期より右大腿伸側に板状硬結を触知した.初診の2か月前より同部の一部が隆起し,急速に増大したため当科を受診した.初診時,右大腿伸側に径4.5cm大の波動を触れる囊腫状の腫瘤があり,その下床には17×8cm大の骨様硬の板状硬結を触知した.腫瘤部の病理組織所見では,真皮深層から脂肪織に好塩基性に染色される無構造物質を認め,von Kossa染色陽性より石灰沈着と確認した.血清Ca,P,intact PTH値は基準値内であった.以上より,特発性のtumoral calcinosisと診断した.現在のところ,板状硬結は残存するものの新たな腫瘤形成はない.
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