Japanese
English
症例報告
ウイルス関連血球貪食症候群(VAHS)を合併したと考えられた重症水痘の1例
A case with varicella suspected with virus-associated hemophagocytic syndrome
川端 栄理子
1
,
浦川 佳子
1
,
日高 良子
1
,
磯田 憲一
1
,
黒川 一郎
1
,
水谷 仁
1
Eriko KAWABATA
1
,
Yoshiko URAKAWA
1
,
Ryoko HITAKA
1
,
Kenichi ISODA
1
,
Ichiro KUROKAWA
1
,
Hitoshi MIZUTANI
1
1三重大学医学部附属病院皮膚科
1Department of Dermatology,Graduate School of Medicine,Mie University,Tsu,Japan
キーワード:
血球貪食症候群
,
劇症肝炎
,
DIC
,
水痘
,
化学療法
Keyword:
血球貪食症候群
,
劇症肝炎
,
DIC
,
水痘
,
化学療法
pp.709-712
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102695
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要約 47歳,女性.悪性黒色腫(stageⅢc)に対する化学療法後3日目に水痘を発症した.γグロブリンとアシクロビルを投与したが,発熱と腹痛が続き,症状は悪化した.意識障害,劇症肝炎および播種性血管内凝固を生じた.血漿交換と血液濾過透析を行い循環動態は改善したが,進行性の汎血球減少が出現したため,ウイルス関連血球貪食症候群の合併を疑い,ステロイド療法を開始した.ステロイドパルス,内服療法を行い,抗凝固療法や輸血療法を併せて行うことにより,症状は軽快した.水痘は免疫機能低下症例においては,合併症を伴い,重症化するケースがあり,注意が必要である.
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