Japanese
English
症例報告
血球貪食症候群を併発した成人Still病の1例
A case of adult onset Still's disease associated with hemophagocytic syndrome
神田 憲子
1
,
石黒 直子
1
,
イイタニ マロト マリア
1
,
川島 眞
1
,
中島 洋
2
Noriko KANDA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Maria Maroto IITANI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
,
Hiroshi NAKAJIMA
2
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター内科
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University
2Institute of Rheumatology,Tokyo Women's Medical University
キーワード:
成人Still病
,
高フェリチン血症
,
血球貪食症候群
Keyword:
成人Still病
,
高フェリチン血症
,
血球貪食症候群
pp.36-39
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100484
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要約 40歳,女性.2003年12月1日より38℃台の発熱があり,同3日より顔面に紅斑が出現し,18日には全身に拡大した.弛張熱,肝脾腫を認め,フェリチンとFDPの上昇より成人Still病とDICの合併を疑われ,22日に当院内科に入院し,同日当科を初診した.ほぼ全身に小豆大から拇指頭大の浮腫性の紅斑を認め,軀幹,四肢では癒合し,発熱時に増悪がみられた.頸部リンパ節腫脹と全身の関節痛も伴っていた.右前腕の紅斑の組織像では真皮血管周囲に軽度のリンパ球浸潤を認めた.肝酵素の上昇,Hbの低下があり,フェリチンは50,378ng/mlと高値で,骨髄穿刺にて血球貪食像を認めた.成人Still病に血球貪食症候群を併発したと考え,プレドニゾロン30mg/日の内服を開始した.その後いったん軽快したが再び発熱があり,60mg/日に増量したところ解熱し,肝酵素,フェリチン,FDPも正常化し,2005年1月現在10mg/日内服中である.
神田憲子,他:臨皮60:36-39,2006
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