症例
Superficial Angiomyxomaの1例
末岡 愛実
1
,
北野 文朗
1
,
森本 謙一
1
,
西阪 隆
2
1県立広島病院,皮膚科(主任:森本謙一部長)
2同,臨床研究検査科,主任部長
キーワード:
superficial angiomyxoma
,
免疫染色
,
Carney's complex
Keyword:
superficial angiomyxoma
,
免疫染色
,
Carney's complex
pp.1583-1586
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000210
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55歳,男性。1年前より右後頭部に拇指頭大の皮下腫瘤を自覚していた。局所麻酔下に切除し,内部に粘液様物質を含む腫瘤を摘出した。術後の病理組織学的所見では皮下に比較的境界明瞭な腫瘤を認め,腫瘤内部には粘液様物質と異型性の乏しい小型の紡錘形細胞,小血管の増生がみられた。粘液様物質はalcian blue染色陽性,腫瘍細胞はビメンチン・CD34陽性,S‒100蛋白・デスミン陰性であった。以上の所見よりsuperficial angiomyxoma(SA)と診断した。術後4 カ月現在,再発は認めていない。自験例を含むSA の本邦報告例32例の検討では,体幹・鼠径部・外陰部の皮下腫瘤・結節として報告されている症例が多い。SAが多発している場合は,Carney's complexの除外が必要である。
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