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あとがき
渡辺 晋一
pp.94
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102503
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昨年の最大の出来事は政権交代で,そのほかに新型インフルエンザなどがある.そこで今回は日本のワクチン行政の問題点を述べてみたい.
新型インフルエンザにより老人の肺炎の増加が懸念され,肺炎球菌ワクチンがマスコミの話題に上るようになったが,肺炎球菌ワクチンの接種は,すでにWHOにより推奨されており,1999年のアメリカでは,すでに65歳以上の半数以上の人が接種している.しかし,日本では「脾臓摘出患者の肺炎球菌感染症予防」以外にワクチン接種の保険適用がなく,また再接種は禁じられている.しかし米国では,普通に免疫能を有する人が65歳未満でワクチンを接種した場合,65歳以上になり,かつ前回の接種から5年以上経過した場合は2度目の再接種が推奨されている.
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