Japanese
English
症例報告
後頭部の結節から診断に至った胆管細胞癌の皮膚転移の1例
A case of cutaneous metastasis of cholangiocellular carcinoma diagnosed by the nodular lesion on the occipital scalp
守屋 真希
1
,
竹中 祐子
1
,
石黒 直子
1
,
川島 眞
1
Maki MORIYA
1
,
Yuko TAKENAKA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University,Tokyo,Japan
キーワード:
内臓悪性腫瘍
,
皮膚転移
,
胆管細胞癌
,
免疫組織化学染色
Keyword:
内臓悪性腫瘍
,
皮膚転移
,
胆管細胞癌
,
免疫組織化学染色
pp.863-866
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102432
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 68歳,女性.半年前より後頭部に結節が出現した.初診時,後頭部に15×13×3mm大の弾性軟に触れる紅色結節とその下床に径20mm大の弾性硬の結節を認めた.病理組織像では真皮から脂肪織に,クロマチンに富む,類円形の核を有する異型細胞が索状に増殖し,一部で管腔様構造を形成していた.増殖する細胞は,CEA,ケラチンAE1+AE3,7染色で陽性を示した.胆管細胞癌,乳癌などを原発巣とする皮膚転移を疑い,全身検索を施行したところ,比較的速やかに胆管細胞癌,肝・肺転移を確認できた.頭部の結節は全摘出を行い,現在化学療法中である.胆管細胞癌の皮膚転移の報告例では半数が頭部に認め,頭部に皮膚転移を生じやすい内臓悪性腫瘍として,胆管細胞癌を念頭に置く必要があると考えた.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.