Japanese
English
症例報告
筋緊張性ジストロフィと合併した多発性石灰化上皮腫の1例
A case of multiple calcifying epithelioma associated with myotonic dystrophy
安部 美穂
1
,
向野 哲
1
,
沖山 良子
1
,
佐藤 勘治
1
,
饗場 伸作
1
,
金子 聡
1
,
中山 貴博
2
Miho ABE
1
,
Akira MUKUNO
1
,
Ryoko OKIYAMA
1
,
Kanji SATO
1
,
Shinsaku AIBA
1
,
Satoshi KANEKO
1
,
Takahiro NAKAYAMA
2
1横浜労災病院皮膚科
2横浜労災病院神経内科
1Department of Dermatology,Yokohama Rosai Hospital,Yokohama,Japan
2Department of Neurology,Yokohama Rosai Hospital,Yokohama,Japan
キーワード:
石灰化上皮腫
,
多発
,
筋緊張性ジストロフィ
Keyword:
石灰化上皮腫
,
多発
,
筋緊張性ジストロフィ
pp.405-408
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102328
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要約 32歳,女性.初診の半年前より徐々に頭部,上肢に4個の皮下結節が出現した.組織学的に精査し,すべて石灰化上皮腫と診断した.同時に筋緊張症状を認め,内科的精査も開始され,遺伝子検索により筋緊張性ジストロフィと診断された.石灰化上皮腫は筋緊張性ジストロフィ患者にしばしば合併することが知られている.現在までの両者の合併例を集計し,男女比,発症年齢,腫瘍の数や発症部位,家族内発症率などを検討した結果,一般の石灰化上皮腫とは異なり,男性に多く,発症年齢がやや高い傾向があり,頭部に好発し多発例が多く,家族内発症が多いという特徴を有することがわかった.また,両者の合併する機序について,遺伝子異常の観点から,Wntシグナル系におけるスプライシング異常が示唆された.
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