Derm.2009
膠原病でなく糖原病
濱崎 洋一郎
1
1獨協医科大学皮膚科
pp.149
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102312
- 有料閲覧
- 文献概要
私は外来診察が遅い.特に電子カルテとなってなおさらである.診療記録を入力するときブラインドタッチができないので,画面でなくキーボードばかり見ているため,入力ミスや変換ミスが多く,最後に修正が必要となる.検査のオーダーを1つ出すのにも,マウスで矢印を移動させパソコン画面上の小さなアイコンを探してクリックするが,探している検査オーダーが見つからず,あちこちクリックするので余計に時間がかかる.時に自分が,ボタンを押すとバナナが出てくるよう学習実験されているサルのように思えてくる.
しかし,それ以外にも原因はある.思ったように症状が改善しない症例や,診断に疑問が残る症例で問診が長くなるのである.職業,出身地は当然であるが,趣味,嗜好,家族構成,居住環境,入浴習慣に始まり,その人の人生の歴史を詳細に聞いてしまう.「Listen. Listen to the patient:He is telling you the diagnosis.」(井上勝平:皮膚病診療ノート,p13).やはり,問診が診断への早道と思うからである.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.