Japanese
English
症例報告
ミノサイクリンによる結節性紅斑型薬疹
A case of erythema nodosum-type drug eruption due to minocycline
中野 さち子
1
,
飯田 秀之
1
,
浅田 秀夫
1
,
宮川 幸子
1
Sachiko NAKANO
1
,
Hideyuki IIDA
1
,
Hideo ASADA
1
,
Sachiko MIYAGAWA
1
1奈良県立医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Nara Medical University,Kashihara Japan
キーワード:
結節性紅斑
,
薬疹
,
ミノサイクリン
Keyword:
結節性紅斑
,
薬疹
,
ミノサイクリン
pp.211-213
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102226
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要約 53歳,女性.化膿性脊椎炎のため,2005年4月からミノサイクリン(100mg/日)を開始し,断続的に内服していた.2006年1月中旬に,右下腿内側に小豆大の皮下硬結,3月には両足関節周囲に複数の圧痛を伴う浸潤性紅斑が出現した.症状は内服にて増悪,休止にて軽快していたとのことであった.5月31日に当科を受診した.両下腿,足関節周辺に,指頭大の浸潤性紅斑および皮下硬結を数か所認めた.血液検査では,CRP1.1mg/dl,血沈92mm/hと炎症所見を示した.病理組織学的に,脂肪層の隔壁,小葉内にリンパ球,組織球を主体とする炎症細胞の密な浸潤,異物型巨細胞を認め,葉間結合織の線維化が目立った.内服テスト(ミノサイクリン50mg)で発熱と倦怠感,腹痛を伴って,両下腿に浸潤性の紅斑が出現した.
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