Japanese
English
症例報告
アリルイソプロピルアセチル尿素による多発性固定薬疹の1例
A case of multiple fixed drug eruption due to allylisopropylacetylurea
福田 英嗣
1
,
猿谷 佳奈子
1
,
伊藤 理英
1
,
福田 美和
1
,
新村 紀子
2
,
向井 秀樹
1
Hidetsugu FUKUDA
1
,
Kanako SARUYA
1
,
Rie ITO
1
,
Miwa FUKUDA
1
,
Noriko NIIMURA
2
,
Hideki MUKAI
1
1東邦大学医療センター大橋病院皮膚科
2新村医院
1Department of Dermatology,Toho University Ohashi Medical Center,Tokyo,Japan
2Clinic Niimura,Yokohama,Japan
キーワード:
アリルイソプロピルアセチル尿素
,
ノーシンピュア®
,
固定薬疹
,
月経
,
耳朶
Keyword:
アリルイソプロピルアセチル尿素
,
ノーシンピュア®
,
固定薬疹
,
月経
,
耳朶
pp.214-217
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102227
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要約 17歳,女性.2005年より月経痛のためノーシンピュア®の服用を開始した.2006年10月に同剤を服用した後より口唇,右耳朶,右環指に赤色から暗紫色調の皮疹が出現した.色素沈着を残し軽快したが,月経ごとに同様の症状を繰り返すため,他院を受診した.固定薬疹や月経疹が疑われ,精査のため当科を紹介され受診した.初診時,口唇,右耳朶,右環指に自覚症状のない褐色~紫褐色調の色素斑を認めた.皮疹部パッチテストでノーシンピュア®とアリルイソプロピルアセチル尿素が陽性であった.以上より,ノーシンピュア®の主成分であるアリルイソプロピルアセチル尿素による多発性固定薬疹と診断した.本剤は多くの市販薬に含まれるため,皮膚科医は原因成分をできる限り検索し,患者に正確に伝えることが重要と思われた.
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