Japanese
English
症例報告
ミノサイクリンによる固定薬疹の1例
A Case of Fixed Drug Eruption due to Minocycline
笠松 正憲
1
,
辻 卓夫
1
Masanori KASAMATSU
1
,
Takuo TSUJI
1
1名古屋市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nagoya City University Medical School
キーワード:
固定薬疹
,
ミノサイクリン
,
ICAM-1発現
,
内皮細胞
,
表皮ケラチノサイト
Keyword:
固定薬疹
,
ミノサイクリン
,
ICAM-1発現
,
内皮細胞
,
表皮ケラチノサイト
pp.1001-1004
発行日 1993年10月1日
Published Date 1993/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901030
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22歳,女性.ミノサイクリン(ミノマイシン®)による固定薬疹の典型例を経験した.既往歴に抗生剤(薬剤名不明)内服後,左下腿屈側の紅斑が出現した経験がある.平成3年9月,ミノサイクリン50mgを内服したところ6時間後,同部の浮腫性紅斑が出現.炎症消退後に褐色色素沈着を残した.内服試験では6時間後に皮疹の再燃あり.同剤の固定薬疹と診断.貼布試験は色素斑部,健常部共に陰性.Lymphocytestimulation test(LST)は陰性.他のテトラサイクリン系抗生剤との交叉反応は陰性.病変部内皮細胞,表皮ケラチノサイトのintercellular adhesion molecule-1(ICAM-1)の早期からの発現が,皮疹固定化に大きく関与していると考えられた.
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