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増刊号特集 最近のトピックス2022 Clinical Dermatology 2022
4.皮膚疾患治療のポイント
小児爪甲色素線条60例の自然経過—Wait & seeでよいのか?
Natural course of pediatric longitudinal melanonychia
松井 悠
1
,
竹之内 辰也
2
Yu MATSUI
1
,
Tatsuya TAKENOUCHI
2
1富山大学学術研究部医学系皮膚科学講座
2新潟県立がんセンター新潟病院皮膚科
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Academic Assembly, University of Toyama, Toyama, Japan
2Division of Dermatology, Niigata Cancer Center Hospital, Niigata, Japan
キーワード:
爪甲色素線条
,
小児爪甲色素線条
,
小児
,
悪性黒色腫
,
ダーモスコピー
Keyword:
爪甲色素線条
,
小児爪甲色素線条
,
小児
,
悪性黒色腫
,
ダーモスコピー
pp.104-108
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206662
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summary
小児爪甲色素線条(longitudinal melanonychia:LM)はwait & seeが基本的な診療方針とされているが,長期的な自然経過に言及した報告は少ない.小児LMの臨床的特徴と動態を検証するために,1989〜2020年に経験した60例の小児LMを対象に後ろ向き観察研究を行った.男27例,女33例,発症時年齢中央値4.5歳(0〜14歳),初診時年齢中央値8歳(0〜21歳)で,部位は手指が6割強を占めた.LMの活動性指標として爪甲最大幅に対する線条幅割合を計測し,その進行・停滞および減少までの時間をKaplan-Meier法で算出した.観察期間中央値29.5か月(0〜165か月)において8割以上の症例で線条幅割合の停滞や減少がみられた.半数は1年までに増大が停止し,約6年までには減少に転じた.経過上悪性化例はなく,小児LMにおけるwait & see policyは妥当と思われた.
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